2024年冬にオープンするHomemade Villageの宿泊サービス「Stay」。小さな暮らしの実験場であるHomemade Villageで、どうして宿泊事業をはじめるのか、どんな場所にしていきたいのか、事業に込めた思いを竹内さんに聞きました。
ーHomemade Villageで宿泊サービスをしようと思ったきっかけは、どんなことだったのですか?
(竹内さん)きっかけは2020年のコロナの時かな。それまでは企業向けのタイニーハウス製作が多かったんだけれど、コロナの時に一気にストップしてしまって。時間ができたのを機に、改めてタイニーハウスとは何だったのか、自分はどんなことに共鳴したのかを思い返したんだよね。
『simplife』をもう一度観てみて、自分がつくりたかったタイニーハウスは住むためのものだったよなって。それまでつくっていたのは、タイニーハウスとは言ってもただの箱、その中に暮らしが入ってなかったことに気づいたんだよね。
そこから自分の中では、暮らしのための装置をタイニーハウスと呼び、それ以外のものはトレーラーハウスと呼ぶことにしたんだ。
ーなるほど。キッチンカー的なトレーラーハウスと、暮らしのなかにあるタイニーハウスとでは、たしかに使い方もスタンスも違いますね。
(竹内さん)そう。ちょっと遠回りしたけど、ようやくタイニーハウスをつくり始めることができるようになったっていう感じだね。これから、どういうものが求められているのかをリサーチしたり、実験したりして、社会のなかで活用できるものにしていきたくて。そのための実験場がこのHomemade Villageであり、宿泊をしてもらって、僕らの提案するタイニーハウスコミュニティでの暮らしのイメージを体験してもらいたいんだ。
Homemade Villageのひとつの特徴は、畑があることで食べ物をつくり、自然のサイクルに寄り添って生活ができるところ。ガーデンや養蜂とかも体験してもらいながら、「タイニーハウスのここにこれがほしいよね」とか「敷地にこういうものがあるといいよね」みたいにみんなの声を聞いて、実際につくってみたい。
ーその声をすぐに反映させられるのが、Homemade Villageの強みですね。完成された場所ではなくて、実験場に泊まるというのはなかなかできない体験になりそうです。
(竹内さん)その意味で、お客さんというより、タイニーハウスのある小さな暮らしを実験する”仲間”を増やしたいなと思ってて。タイニーハウスの”愛好家仲間”ともいえるのかな。
この場所が、タイニーハウスにいつか住んでみたい人や、所有は難しいけどタイニーハウスのある暮らしを楽しみたい人にとって、ひとつの居場所になったらいいなと思うんだよね。
将来的には、今のHomemade Villageに次いで、馬と暮らせるタイニーハウスビレッジや、コインランドリーやカフェを併設したビレッジなんかもつくれたらおもしろいだろうなと思ってる。
「Stay」を通してここに集まってくれた仲間と一緒にタイニーハウスの可能性を探求していくことで、小さな暮らしが”僕の夢”から”みんなの夢”になっていったらいいな。そうして1つの小さなカルチャーが生まれたら最高だね。
ー Homemade Villageにある2つの温室も大きな魅力だと思うのですが、どうして温室を取り入れたのですか?
(竹内さん)最初にHomemade Villageのガーデンに温室をつくったとき、びっくりするほど居心地がよくて可能性を感じてね。雨風もしのげるし暖かくて、夜の灯りなんかもいい。野菜の収穫時期も広げられるしね。そのときから温室オタクになって笑、今回はもっと大きいのをつくってみました。
いろいろなキャンプ場に行ってみて、雨の日だとシャワーやトイレからでるとびしょ濡れになってしまうのが気になっていて。なので、シャワーやトイレから出てすこしゆっくりできるエリアとして、大きな温室をつくったんだ。
こういう、場と場のあいだのまどろむエリアが好きなんだよね。
ー 壁が透明なぶん明るくて解放感もあって、いいですね。しかも、一般的なビニールの温室というところが、手作り感があります。
(竹内さん)うん、いろいろとこだわったポイントはあるんだけど、「自分でつくれる」というHomemade感は大切にしています。
基本の、切って・つないで・立ててというものづくりの流れだし、材料も簡単に手に入るようなものをつかって。
Homemade Villageでは、意図的にいろいろな構造や仕上げ、空間の使い方なんかのサンプルをあちこちに配置してあるので、来てくれた人にとって、ものづくりのインスピレーションになるようにと心がけているんだ。
宿泊サービス「Stay」は、2024年冬はプレオープンのような形で、2025年春から本格的にオープンをしていく予定。夜ごはん、朝ごはんもHomemade Villageらしいものを味わってもらえるよう、準備をがんばってます。
クラウドファンディングで支援してくださった方はもちろん、タイニーハウスに興味をもってくれているみなさんにもぜひ来てもらって、一緒にタイニーハウスとの小さな暮らしを実験を楽しんでもらえたら嬉しいな。
==インタビューここまで==
わたしも昨年はタイニーハウスをつくるワークショップにも参加させてもらい、みんなでタイニーハウスをつくってみるという体験にすごくワクワクしました。あの時のメンバーは、気づけば同じ方向を見ている仲間のような存在に。
つくる楽しさを知ったり、同じ興味を持つ仲間と出会うことができるのも、Homemade Villageを訪れる魅力のひとつです。
もうすぐオープンするHomemade Village「Stay」。
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Homemade Village Letters