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あっというまに折り返し地点…!学びと実践が、小さな自信をつくってくれた。Tiny House Workshop DAY7-8

こんにちは!Homemade編集部の日菜子です。

北杜に、短い夏がやってきました。日中はびしびしとした日差しがきついけれど、朝晩はカラッとした風が吹く、気持ちのよい夏です。
そんな7月22日、23日、Tiny House Workshop2023のDAY7-8が行われました。

Tiny House Workshopは、ひとつのタイニーハウスをみなで手を動かしながらつくるなかで、それぞれが持ち寄った問いを探求していくプログラム。
7月の回で、ちょうど折り返し地点に。私の視点から、ここまでを振り返って感じたことを書かせてもらおうと思います。

できるようになったことよりも、つくり手の視点を知ったこと

Tiny House Workshopの前半を通じて、少しでもできることになったことは何だろうと考えると、いくつも浮かんできます。

・釘、金槌、差し金、メジャーを正しくつかうこと
・電動ノコギリをつかうこと
・インパクトドライバーをつかうこと
・設計図から切り出す材を計算すること
・周りのひとたちの動きを見て次を考えること

どれも最初はうまくできないことばかりでしたが、ビルダーのみなさんからコツを教えてもらううちに「おっ、感覚つかめてきたかも」という瞬間もあり、道具を使うことの恐怖心がなくなってきました。

そして、毎回何よりも大きい発見なのは、ひとつひとつの大工仕事の意味や工夫のしどころ。

これまで、家を建てたこともなければDIYもほとんどやっていなかった私にとって、大工さんの所作のすべてが学びでしたし、「こういう仕事の積み重ねで、家が建つんだ」という理解ができたことで、家や暮らしへの視点が変わりました。

何かをできるようになることはもちろん喜びですが、やってみてはじめて見える視点をいくつも得られたことが、このTiny House Workshopでの大きな収穫になっています。

考えるより先に”つくること”で、個人からチームに

Tiny House Workshopには、日本の各地から15名が集まっています。

それぞれにタイニーハウスを学びたい理由や知りたいことなどを抱えて集まっているメンバーの頭には、もっとこうしたい!という理想の暮らしがあったりするわけですが、なにはともあれ毎回のワークショップのメインは「つくること」。

思い描いていた理想とは違うことだったり、設計や内装に対する考えが違ったりすることもありますが、まずは手を動かしながらみんなで一緒につくる。そういう時間を積み重ねていくなかで、少しづつタイニーハウスができていくことへの誇らしさと、発見に対するうれしさが顔に表れてきているなと端から見ていて感じています。

ワークショップでは毎回、一人ずつレポーターを決めて、その日に学んだことや感じたことをレポートに。書いていただいたレポートからも、みなさんの考えや発見、みんなでつくることの奥深さを知ることができます。

「私たちの生活を見つめ直して、サイズダウンしたらいいんじゃかな~と思う。
タイニーハウスでなくても、従来より少し小さい家にすれば、浮いた分を高性能の断熱材にしたり、自然素材を使うことができる。使うエネルギーも最小限に抑えられる。そういう生き方が増えていけば結果として地球全体のエネルギー消費量が減っていくはず。」(マホさん)

「タイニーハウスという制限故に、普通の住宅以上に取捨選択がシビアになる。少ないモノで暮らす空間であることは容易に想像がつくけれど、それ以前のデザインを考える時点で既に、自分が本当に好きなことや本当に必要なことを選ぶ必要に迫られる。」(ナオコさん)

「すでに愛しさがジワジワ。みんなで宝物みたいな、使う人を想う優しさがいっぱい詰まった家を創りたい。」(あんずさん)

「個人的には引き続きビルダーの皆さんから設計通りにいかない時のリカバリー方法や各作業の秘訣も知りたいが、最終日のオープンハウスに向けて改めて全国各地からわざわざホームメイドに集まってつくることの意味だったり、ビルダーやスタッフの方々、今回参加しているメンバーと未来の話をしながら共に過ごす時間を分かち合っていきたいなあとレポートを書きながら思うのでした。」(バネさん)

10月にタイニーハウスが完成したとき、みなさんがどんな思いをもち、どんな気持ちでタイニーハウスを見上げるのか、私も楽しみにしています。

知って、選択をする。その積み重ねが暮らしへの自信をつくる

「生きるために必要なこと」
「暮らしに必要なこと」
「わたしに必要なこと」

Tiny House Workshopに参加するようになってから、こういうことを考える時間が自然と増えました。もっと言えば、都会に住んでいたときから考えることはしていたけれど、Tiny House Workshopに参加するようになってから、考えたことを実際の暮らしで表現しやすくなったと感じています。

思ったこと、感じたことを現実にするための自分の力が、小さいけれど身についている。そして何より、知識を持っている人や、手伝ってくれる人たちとTiny House Workshopを通じて出会うことができた。

そのことが、まわりまわって、暮らしへの自信につながっている気がします。

Tiny House Workshopは、残りあと3回。
最後の完成まで、みなさんと一緒に楽しく学んでいきたいと思います!

写真:kota
文:日菜子